2011年02月16日
古本フェス2011!
同志社大学の近くにあるカフェトリペルで「古本フェス」が開催されています。最近、京都でもこうした古本イベントが増えてきたような気がします。古書組合に加盟している古くからある古書店ではなく、ここ数年の間にオープンした小さな古本店(ネット古書店も)が主催しているのが特徴です。
フェスなので、京都(他の地域からの参戦も有り)のいろんな古本屋が集まって10日間のステージが組まれました。しかも5日間ごとの二部構成で、参加店の入れ替えもあります。
今日から後半戦にはいったのですが、2月20日(日)まで開催されているので、急ぎましょう!僕は開高健とミハイル・ブルガーコフの文庫本を購入しました。
京都の古本祭りは5月、8月、10月とあって、秋の知恩寺の古本祭りのあとGWまでは、文字通り冬の季節だったので、恒例化して欲しいものです。
出店しているのは以下の13店舗です!
【出店者】
全日:古書ダンデライオン
第1部(11日~15日):古書善行堂(京都)、トンカ書店(兵庫・神戸)、
きりりん堂(京都・無店舗)、ありの文庫(京都)、
古書・思いの外(京都、無店舗)、思いの外with空夢箱(大阪)
第2部(16日~20日):古書城田(福岡・北九州)、書肆砂の書(京都)、
古本徒然舎(岐阜、無店舗)、KARAIMOBOOKS(京都)、
古書コショコショ(京都・無店舗)、固有の鼻歌(大阪、無店舗)
■カフェ トリペル
2011年02月15日
『前日島/ウンベルト・エーコ』

先に読んだ『東京島』に続き、一種の無人島ものといっていい『前日島(上)(下)/ウンベルト・エーコ』(文春文庫)を読了。
文庫化された2003年に購入していたのですが、エーコの作品は絢爛たる修辞に目が眩みさくさくとは読めないので、長い間後回しになっていました。
主人公のロベルトは子午線をはさんで永遠に前日である島の入り江に棄てられた難破船に漂着します。難破船で思い起こす生い立ちや、幻の兄弟を主人公に据えた冒険譚。複数のストーリーに、中世ヨーロッパの史実や、錬金術などが絡みあって、とにかく脳を刺激してやみません。読書する快楽とともに、知らない事実や知識が僕の脳みその許容量をはるかに超えてあふれるので、それを追いかけるのに必死になります。小さなボートに沁みだす水を掻き出すような疲労感が残ってぐったりとします。知識の海で沈没しそうになるのです。
『薔薇の名前』や『フーコーの振り子』もそうだったのですが、もういっかい読みたい本のリストにアップされたのですが、再読の機会がいつになるのか、検討も尽きません。去年、『バウドリーノ』も邦訳されたばかりだし・・・。
あぁ、仕事してる時間が勿体ないです。
2011年02月14日
雪のバレンタイン・デイ
今日は聖なるバレンタイン・デイ。昼前から降り出した霙混じりの雨は、午後には本格的な雪にかわりました。雪になるまえの雨でなにもかも濡れていたので、屋根瓦の上や、土の上のように場所しか雪は積もりませんでした。仕事中、ずっと流れているFMラジオは天気予報でこの冬最後の雪になりそうだと、云ってました。

息子が小学校で、いくつかのひらがなにカルタのような文章と絵をつけていました。
「ゆ」は雪の結晶です「ゆきのけっしょうきれいだな」。
「く」ではぼんやりした熊の絵に、叙情派詩人ようなテキストを残しています。

「くまがとうみんふゆのみち」

息子が小学校で、いくつかのひらがなにカルタのような文章と絵をつけていました。
「ゆ」は雪の結晶です「ゆきのけっしょうきれいだな」。
「く」ではぼんやりした熊の絵に、叙情派詩人ようなテキストを残しています。

「くまがとうみんふゆのみち」
タグ :小学校
2011年02月13日
『河は眠らない/開高健』

某ブックオフで105円で購入。
ジャケットのキングサーモンを釣るシーンが最後の10分くらいにまとめられているのですが、そこに至るまでは概ね開高健が釣り、サーオン、河、アラスカ、自然について、口にものが入った感じで、もぐもぐとしゃべっています。その関西弁、早口の調子は亡くなって20年以上がたつというのに、聞き慣れた懐かしい声で、開高健と聴き間違うことはありません。
現代の作家で、声を聴いただけで、誰かわかる存在感のあるひとは一体何人居るのでしょう?
開高健が存命の頃は釣りもしてかったし、その著作も『オーパ』くらいしか知らず、釣りとウィスキーの好きな作家というイメージしかなかったのですが、『フィッシュ・オン』や『私の釣魚大全』を皮切りにポツポツと読むようになり、その後『ベトナム戦記』を読んで、釣りとウィスキーのイメージは一変しました.文字通り死線を超えた様子が饒舌に語られ、一瞬自分も熱帯雨林のジャングルにさまよい込んだような気がしてしばらく息もできませんでした。
そして圧巻のキングサーモンをルアーで釣りシーン。30分以上もかけて60ポンド近いサーモンを釣りあげ(このシーンをノーカットで納めた完全版とか出せばいいのに)、その疲労と悦びを爆発させるようにウィスキーをグイグイとラッパ飲みします。その姿は過剰にマッチョ過ぎて、ちょっと嫌な感じもするのですが、赤く大きなぼんぼりの付いたベレー帽がときに可愛くみえる貴重なビデオです。
あまり大きな声でいいたくはないのですが、某ブックオフのビデオコーナーは時おり掘り出し物が隠れています。去年もフランク・ザッパやブライアン・イーノのビデオをビックリ価格で見つけました。
2011年02月12日
生姜のワイン

例年よりずっと寒い今冬、我が家でぐいぐい飲まれたのが生姜のワインです。昨年末に家人の友人からプレゼントされてから週に1本のペースであけています(近所の酒屋さんにも置いてました)。
ジンジャエールの原液(飲んだことはないのですが)のように甘辛くて、その友人はソーダ割りをすすめてくれたのですが、僕はお湯割で、さらにレンジで温めて飲んでます。底冷えのする京都の夜も身体の芯から温まります。
■STONE'S GREEN GINGER WINE
2011年02月11日
『ル・ノイズ/ニール・ヤング』

『Le Noise/NEIL YOUNG』
ニール・ヤングの話題の新譜をようやく購入。基本、エレキギターの弾き語り。ダニエル・ラノアのプロデュースもけっこう評判になっている通り、なかなかの好盤です。
エレキギターに限らずアコースティックだろうが、バンドだろうが、ニール・ヤングが歌えば、もうニール・ヤングの世界でしかありません。ベテラン(65歳!)の割に多作でけっこう思いつきでどんどん新譜をリリースしてます。2000年以降もWikipediaによると9枚の新譜をリリース、さらに珠玉のアーカイブシリーズもリリースしていて、日本(今なら韓国か?)のビジネスマンのように働いてます。
なので、アルバムによって曲にムラがある(と僕は思う)のですが、『ル・ノイズ』は曲がいいです。アコースティックや、バンドででも聴いてみたくなります。まぁ、たぶんニール・ヤングのことですから、単なる思いつきでひとりで演ってみたのでしょう。歌いたいことがあり、曲ができる。レコーディングしてリリースする。真っ当なアーティストの真っ当な活動としか言いようがありません。
収録が8曲で40分というのも潔くていいです。正直ボーナストラックは要りません。ベストアルバムでもない限り、70分はいっていても、大抵は冗長なだけです。アルバム単位で聴く僕らの世代の勝手な感想でしょうが・・・。
■Neil's Garage
タグ :ニール・ヤング