2006年09月15日
終りの季節とスロウライダー。

以前、NHK FMのサウンドストリートについて記事をあげたことがあるのだが、今サウンドストリート21という番組を放送しているのを、たまたま矢野顕子のHPを見ていて見つけた。毎月DJが代わるようになっている。そう、今月のDJを矢野顕子がつとめているのだ。しかも9月19日の放送はゲストが細野晴臣になっている。これはかなり聴きたいです。
矢野顕子が細野晴臣の『HOSONO HOUSE』の「終りの季節」をカバーしたのは1984年に発表された『オーエスオーエス』でのことだ。このアルバムには「ラーメン食べたい」という名曲が収録されているのだが、ボクは「終わりの季節」の方にずっと惹かれていた。
「終りの季節」
扉の影で息を殺した かすかな言葉は さようなら
6時発の貨物列車が 窓のかなたでガタンゴトン
朝焼けが燃えているので 窓から招き入れると
笑いながら入り込んできて 暗い顔を赤く染める
それで救われるきもち
今頃は終わりの季節 つぶやく言葉は さようなら
6時起きのあの人の顔が 窓のかなたにちらちら
朝焼けが燃えているので 窓から招き入れると
笑いながら入り込んできて 暗い顔を赤く染める
それで救われるきもち
矢野顕子のあの声で“それで救われる気持ち”と歌われると、当時、青臭い高校生だったボクのつまらない悩みなど、あっけなく救われたものだ。
この歌で歌われている“6時発の貨物列車”というところでボクは今でもセンチメンタルな気分になる。高校生の頃、冬の静かな夜には(明け方ではないが、かなりの夜が更けてから)稀に家から数キロ離れた遠くの線路を貨物列車が走る音が聞こえたのだ。当時、四国の線路を走るのはディーゼル機関車だった。貨物列車に電車は似合わない。
ところでボクは貨物列車が歌詞に出てくるもう一つの名曲を知っている。 続きを読む