2007年05月19日
浄瑠璃寺の吉祥天女像と「見仏記」
浄瑠璃寺の吉祥天女像の春の公開が今週末の5月20日までということが、今日事務所で流れているFMラジオでアナウンスされていました。
一応、秘仏なんだけど、浄瑠璃寺の吉祥天女像は年に3回、それも正月元日〜15日、春3月21日〜5月20日、秋10月1日〜11月30日と、わりに気前よく開帳されてます。清水寺の33年に一度開帳される千手観音立像とは同じ秘仏でもその㊙ぶりが全く違います(※清水寺奥の院の本尊である千手観音坐像は2003年に開帳されたのが243年ぶりという、まさにキング・オブ・秘仏のような存在です。243年前といえば、1760年/宝暦10年、葛飾北斎が誕生した年です)。
木津川の南、山城の国とよばれていた静かな里山にある浄瑠璃寺に僕は行ったことがありません。
みうらじゅんといとうせいこうの「見仏記」が出た1993年9月の(単行本持ってる)、たぶんその少し前に、近くの岩船寺までは行ったことがあるのですが・・・。当時の僕は岩船寺という古代の飛行機(宇宙船?)のような名前のお寺に興味は持っていても、浄瑠璃時はまったく視野にはいっていませんでした。

「見仏記」には吉祥天女像から溢れるフェロモンの虜になっているみうらじゅんの妄想が描かれています。お寺を巡る“観光”とは違う“見仏”という行為に僕はおおいに共感し影響を受けました。単純にみうらじゅんの仏像に対する深い愛と、いとうせいこうのみうらじゅんに対する深い愛がおもしろかったのですが・・・。
しかし、残念ながらみうらじゅんの暴走する妄想を、ときには笑いとばし、ときには優しくフォローするいとうせいこうのような相棒が僕にはいませんでした・・・。
近くのTSUTAYAに「TV見仏記」シリーズの中古DVDが売っていて、欲しくてしようがありません。でも1枚2000円で5巻くらい揃っているので1万円かと思うと僕のこづかいでは買えません・・・。
■浄瑠璃寺 Wikipedia
一応、秘仏なんだけど、浄瑠璃寺の吉祥天女像は年に3回、それも正月元日〜15日、春3月21日〜5月20日、秋10月1日〜11月30日と、わりに気前よく開帳されてます。清水寺の33年に一度開帳される千手観音立像とは同じ秘仏でもその㊙ぶりが全く違います(※清水寺奥の院の本尊である千手観音坐像は2003年に開帳されたのが243年ぶりという、まさにキング・オブ・秘仏のような存在です。243年前といえば、1760年/宝暦10年、葛飾北斎が誕生した年です)。
木津川の南、山城の国とよばれていた静かな里山にある浄瑠璃寺に僕は行ったことがありません。
みうらじゅんといとうせいこうの「見仏記」が出た1993年9月の(単行本持ってる)、たぶんその少し前に、近くの岩船寺までは行ったことがあるのですが・・・。当時の僕は岩船寺という古代の飛行機(宇宙船?)のような名前のお寺に興味は持っていても、浄瑠璃時はまったく視野にはいっていませんでした。
「見仏記」には吉祥天女像から溢れるフェロモンの虜になっているみうらじゅんの妄想が描かれています。お寺を巡る“観光”とは違う“見仏”という行為に僕はおおいに共感し影響を受けました。単純にみうらじゅんの仏像に対する深い愛と、いとうせいこうのみうらじゅんに対する深い愛がおもしろかったのですが・・・。
しかし、残念ながらみうらじゅんの暴走する妄想を、ときには笑いとばし、ときには優しくフォローするいとうせいこうのような相棒が僕にはいませんでした・・・。
近くのTSUTAYAに「TV見仏記」シリーズの中古DVDが売っていて、欲しくてしようがありません。でも1枚2000円で5巻くらい揃っているので1万円かと思うと僕のこづかいでは買えません・・・。
■浄瑠璃寺 Wikipedia
2007年04月10日
セクシーボイスアンドロボ
今朝の朝刊TV欄で発見!
天才・黒田硫黄の「セクシーボイスアンドロボ」がTVドラマ化です。
今晩9時スタートです。
僕のマンガ人生30年、その作品から天才を感じたのは鳥山明・大友克洋、そして黒田硫黄の3人です。
黒田硫黄さんのブログを発見してしまいました。要チェックです。
この頃読んでなかったから知らなかったのだけど、アフタヌーンで連載してたんですね!
読まねば!!!
■黒田硫黄の仕事
■セクシーボイスアンドロボ TVドラマHP
2007年04月08日
「太陽の塔」

昨年出版された「夜は短し歩けよ乙女 」が本屋大賞の2位になるなど、最近話題の森見 登美彦のデヴュー作「太陽の塔」をようやく読みました。2003年の日本ファンタジーノベル大賞受賞作です。当時は僕のアンテナにひっかからず、スルーしてしまったのです。
当時、京大院生だった著者の妄想が産み、健やかに育んだ(屈折して育った)物語故に、その物語の舞台がまんま京都大学周辺から主人公の暮らす山中越え入り口にある下宿界隈に設定されており、その物語風景がリアル(リアル過ぎる!)にイメージできて、怖いほどです。
百万遍交差点の北西角にあるパチンコ店や、北白川別当町交差点のコンビニ、その近くにある深夜まで立ち読みのできる本屋だとか、いちいち僕の生活圏とかぶっています。
珍しく、僕が読んでいる本を手にとり、交互に読みすすんでいた嫁は「今、うちの裏通った」とやや顔を上気させ興奮気味に叫ぶ始末です。
主人公の妄想内京都を叡電が線路を外れて縦横に走っている他には、いわゆるファンタジーの要素はまったくといって見当たりません。幻想としてのファンタジーではなく、妄想としてのファンタジー世界が広がっています。魑魅魍魎が跋扈する魔界としての平安京都でなく、研究室にこもり新たな法則や理を見つけだそうと、妄想のなかに深く深く潜り、世界を再構築しようとする京大生の妄想脳内京都の物語なのです。
舞妓さんがからんだ殺人事件ばかりが起こる京都ではない、新たな物語世界の京都を発見しました。
■森見登美彦ブログ この門をくぐる者は一切の高望みを捨てよ
■本屋大賞
2006年12月31日
岳(3)/石塚真一

9月に第2巻が出たばっかりなのに、もう3巻が発売されました。この頃、増刊号だけでなくビックコミックオリジナルにもよく掲載されてるからな。3巻の発売前にもオリジナルに1ページのカラー広告が載っていたりして、小学館のやる気がうかがえます。
世間的に認知度があがってくると、逆に引いてしまうという困った性格のボクですが、やっぱりいいものはいいので2巻に続いて紹介します。
あいかわらず山でひとが死んだり生きたりしています。死ぬひとはだいたい凄惨な死に方をし、「岳」のリアリティを支えています。主人公の三歩は朗らかな笑顔をして山そのもののような包容力で全ての山に向かうひとを受け入れています。山の天使なのか、悪魔なのか、彼に魅入られたひとたちは決して山から離れることはできないでしょう。山に登らないボクですら山に行ってみたいなと思うほどです。実はかなり危険な本だったりするのです。
来年あたりドラマか映画になるかもしれないなぁ・・・。
■岳(2)/石塚真一
2006年12月30日
進々堂で本を読む。
年末で忙しいはずなのに、カフェ進々堂に行き、コーヒーを飲みながらゆっくり本を読んで過ごす。
もっていったのは「エンディミオンの覚醒(上)/ダン・シモンズ」。90年代のSFの金字塔、「ハイペリオン」シリーズの4作目。上下巻、各700ページのくらくらするようなボリューム。「ハイペリオン」「ハイペリオンの没落」「エンディミオン」とそれぞれ同じようなボリュームなので、毎年、年末年始に読んでいる。4年越しでようやく最期のシリーズに到達。1年もブランクがあくと前のシリーズがどんなだったか、かなりぼんやりしているのだけど、読み始めたらいろいろ思い出した。まだ、序盤だけど気持ちがだんだん盛り上がってきた。
没頭して集中的に読みたいのだけど、明日から香川の実家に帰省です。