2009年02月13日
サスケと仲間たち、そして天照の黒い炎

『NARUTO 巻ノ45 ~戦場、木ノ葉!!』
サスケ率いる鷹チームと八尾=キラー・ビーとの戦いは、サスケの月読を、尾獣をコントロールすることによってあっさりと破ったキラー・ビーがさらに八尾を解放することにより圧倒的に優位になります。身を呈してサスケを守ろうとする水月、自らのチャクラを分け与えサスケの快復を促す重吾、香燐にサスケは一瞬、木の葉の仲間たちを思い出します。
八尾を目の前にして、水月、重吾、香燐の想いがフラッシュバックし、その向うにナルト、カカシ、サクラの姿を感じたサスケのシーンがこの巻の白眉であり、いつか行われるであろうサスケとナルトの最後の闘いの後を暗示しているように感じます。
そしてサスケは万華鏡写輪眼を廻し、天照を発動させます。イタチから託された天照の黒い炎は八尾を覆い、形勢は一気に逆転し、闘いそのものを終わらせてしまいます。さらに逃げ損ねた香燐に燃え移った黒い炎をサスケは仲間に対する強い想いで消してしまうのです。
八尾(ダミーだったのですが…)を狩った「暁」は、さらに九尾=ナルトの捕獲すべく、ペイン自らが木の葉の里に乗り込みます。六人のペインを前にして、対等に闘うことができるのがカカシひとりしか里に残っていなかったのが木の葉の不運というか、意外に人材不足を感じさせます。他にもたくさん上忍が居るはずなのに、ペインに好き放題やられています。
さらにがっかりなのが、ナルトの仙術修行がわりと簡単にというか早くすすむところ。影分身をうまく使っているのかも知れませんが、わずか数日で仙術を身につけるとは…。ちょっと納得がいきません。いくら主人公とはいえ(その体内に宿している九尾のチャクラの量が膨大であったとしても)、簡単に強くなりすぎでは。修行シーンはつまらないので、さっさと進むことに対しては問題がないのですが、もう少し時間の経過に気をつかって欲しいのだ。
とはいえさらに雷影と雷の国の小隊が新しいキャラとして登場。ペインと輪廻眼の謎についてもまだ断片的にしか解けていないし、おそらく六道ペインを倒したあとに輪廻眼を持つ長門が出てくるはずで、『NARUTO』はまだまだ続きそうです。