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Posted by 京つう運営事務局 at

2007年08月02日

蛹化の女

羽化できなかった蝉の幼虫を見ながら僕の頭のなかでは戸川純の「蛹化の女」が静かに鳴っていました。ノイズ混じりの古いレコードをかけたみたいに“変わり果てた私の姿”のフレーズが執拗に何度も何度も繰り返されていたのです。


「蛹化の女/戸川純」

月光の白き林で
木の根掘れば蝉の蛹のいくつも出てきし
ああ

それはあなたを思い過ぎて変わり果てた私の姿
月光も凍てつく森で
樹液すする私は虫の女

いつのまにかあなたが
私に気づくころ
飴色のはらもつ
虫と化した娘は
不思議な草に寄生されて
飴色の背中に悲しみのくきがのびる

月光の白き林で
木の根掘れば蝉の蛹のいくつも出てきし
ああ

それはあなたを思い過ぎて変わり果てた私の姿
月光も凍てつく森で
樹液すする私は虫の女



天才、戸川純の才能が作り出したひとつの奇跡。
絶対的な美しさを持つ醜い蛹化の女のことを思うと僕は笑いがこみあげてくるほど悲しい気持ちになる。

中学時代にこの歌を聴いたから、この歌の収録されている「玉姫様」を聴いたから、僕は今、ここにいる。

戸川純のことになるといまだに気が狂いそうになります。

  

Posted by もり at 01:49Comments(2)オンガク

2007年08月01日

蝉の羽化

 週末の夕方、息子を連れて修学院の小さな公園に遊びにいくと、桜の木にアブラゼミがとまっていました。息子に教えてやると、捕まえたいというので肩車にのせてやりました。彼が手を伸ばすとアブラゼミはジッと僅かな声をあげ逃げていきました。息子の足を押さえる手にオシッコがかかりました。

 息子を肩から降ろして、桜の木の根元をみていると、蝉の幼虫が仰向けにひっくりかえり手足をバタバタさせています。無数の蟻に囲まれ、全身に蟻が十匹ほどたかっています。
 
 蝉の幼虫を見るのは僕もはじめてのことでした。
 


 蟻の群れから離してやり、からだに着いた蟻を払ってやると、力強く前足を動かしています。抜け殻しか触ったことがなかったので、手に取ったときその重量感に生命が詰まっているような気がしました。

  

 まだ明るいうちに土中から這い出してきてしまった蝉の幼虫を、家に持ち帰り、レースのカーテンに引っ掛けて蝉の羽化を待ちました。
 日が暮れた8時半頃、背中のところに小さな割れ目を発見。羽化がはじまったようです。



 神秘的な蝉の羽化に誰よりも興奮し、暗くした部屋にときをおかず、何度も見に行ったのですが、割れた背中はもう少しだけ開いただけで、成虫がその全身をあらわすことはありませんでした。
 蟻に襲われ、僕や息子に触られ体力を失ってしまったのでしょうか・・・。5年か、6年か、土中で溜めこんだ力を使い果たしてしまった幼虫は背中からわずかに白い成体を見せたまま朝になってもカーテンにぶらさがったままでした。

京まんざらさんのブログで、蝉の羽化を見ることができます。うーん、やっぱり写真を見るだけで、興奮します・・・。  

Posted by もり at 01:26Comments(2)ムシ