2007年08月02日
蛹化の女
羽化できなかった蝉の幼虫を見ながら僕の頭のなかでは戸川純の「蛹化の女」が静かに鳴っていました。ノイズ混じりの古いレコードをかけたみたいに“変わり果てた私の姿”のフレーズが執拗に何度も何度も繰り返されていたのです。
「蛹化の女/戸川純」
月光の白き林で
木の根掘れば蝉の蛹のいくつも出てきし
ああ
それはあなたを思い過ぎて変わり果てた私の姿
月光も凍てつく森で
樹液すする私は虫の女
いつのまにかあなたが
私に気づくころ
飴色のはらもつ
虫と化した娘は
不思議な草に寄生されて
飴色の背中に悲しみのくきがのびる
月光の白き林で
木の根掘れば蝉の蛹のいくつも出てきし
ああ
それはあなたを思い過ぎて変わり果てた私の姿
月光も凍てつく森で
樹液すする私は虫の女

天才、戸川純の才能が作り出したひとつの奇跡。
絶対的な美しさを持つ醜い蛹化の女のことを思うと僕は笑いがこみあげてくるほど悲しい気持ちになる。
中学時代にこの歌を聴いたから、この歌の収録されている「玉姫様」を聴いたから、僕は今、ここにいる。
戸川純のことになるといまだに気が狂いそうになります。
「蛹化の女/戸川純」
月光の白き林で
木の根掘れば蝉の蛹のいくつも出てきし
ああ
それはあなたを思い過ぎて変わり果てた私の姿
月光も凍てつく森で
樹液すする私は虫の女
いつのまにかあなたが
私に気づくころ
飴色のはらもつ
虫と化した娘は
不思議な草に寄生されて
飴色の背中に悲しみのくきがのびる
月光の白き林で
木の根掘れば蝉の蛹のいくつも出てきし
ああ
それはあなたを思い過ぎて変わり果てた私の姿
月光も凍てつく森で
樹液すする私は虫の女

天才、戸川純の才能が作り出したひとつの奇跡。
絶対的な美しさを持つ醜い蛹化の女のことを思うと僕は笑いがこみあげてくるほど悲しい気持ちになる。
中学時代にこの歌を聴いたから、この歌の収録されている「玉姫様」を聴いたから、僕は今、ここにいる。
戸川純のことになるといまだに気が狂いそうになります。
Posted by もり at 01:49│Comments(2)
│オンガク
この記事へのコメント
「不思議な草に寄生されて
飴色の背中に悲しみのくきがのびる」
が特に印象的でした。
そしてこの部分だけ、もしくはこの部分こそ、全体に悲しみを与えている感じがしました。その他のフレーズには希望が隠されている気がします。
もりさんにとってとても大切な曲の様ですからもう少し気のきいたことを、とも思ったのですが、私の性格でしょうね、こういうことしか書けませんでした。
曲を聴いたらもう少し印象が変わるのかもしれませんね。
いずれにせよ素敵な詩でした。
飴色の背中に悲しみのくきがのびる」
が特に印象的でした。
そしてこの部分だけ、もしくはこの部分こそ、全体に悲しみを与えている感じがしました。その他のフレーズには希望が隠されている気がします。
もりさんにとってとても大切な曲の様ですからもう少し気のきいたことを、とも思ったのですが、私の性格でしょうね、こういうことしか書けませんでした。
曲を聴いたらもう少し印象が変わるのかもしれませんね。
いずれにせよ素敵な詩でした。
Posted by +0 atelier at 2007年08月02日 09:45
+0 atelier さん、こんにちは。
素敵なコメントありがとうございます。
この歌はパッヘルベルのカノンにのせて歌われます。
どこかのサイトで触りだけでも視聴できると思うのでよかったら、探してみてください。
素敵なコメントありがとうございます。
この歌はパッヘルベルのカノンにのせて歌われます。
どこかのサイトで触りだけでも視聴できると思うのでよかったら、探してみてください。
Posted by もり at 2007年08月04日 10:35