2006年09月05日
プラハとワルシャワ、そしてイアン・カーティスの自伝映画。

昨日、みなみ会館で「プラハ!」を観てきました。
「プラハ!」はその名の通りチェコの映画。チェコの映画といえばヤン・シュワンクマイエルやブラザーズ・クエイの幻想的なアニメーションが有名なのだが「プラハ!」はキッチュなミュージカル仕立てのドタバタ青春ムービー。チェコの20人にひとりが観たという大ヒット映画なのだが、古い日本のテレビドラマに例えれば「毎度おさがわせします」のようなもの。ミュージカルのダンスもどことなく「毎度〜」のオープニングに似ている。「毎度〜」に比べるとずっとスタイリッシュでポップだけど・・・。
実はミュージカルが苦手なのだが、ミュージカルシーンが出てくるのは前半のみ。中盤から後半にかけては主人公の女の子とサンフランシスコを目指す脱走兵のひと夏の恋の物語。みなみ会館にしては観客が多かったけれど、大ヒットと云われてもふうむと首をかしげるような感じの映画でした。
“プラハの春”といわれたチェコの自由を踏みにじる旧ソ連の率いるワルシャワ条約機構の戦車が古い町並みの残るプラハに突然侵攻してくるところで映画は終わる。夢のような夏のストーリーのなかで、戦車の重いキャタピラの音だけがやけに生々しくリアルに響いていた。
ワルシャワ条約機構はそれこそ「毎度〜」をリアルタイムで観ていた中学生の頃は社会の勉強や試験で必ず出た言葉だったが、いまや完全な過去の言葉だ。ソ連をはじめとする東欧の共産主義国家はその体制がすべて崩壊してしまった。1989年の歴史の大転換点からも既に17年の歳月が過ぎたのだ。
ワルシャワといえば、現ニュー・オーダーのバーナード・サムナーとピーター・フック、そしてイアン・カーティスが結成したバンドだ。ワルシャワはやがてジョイ・ディビジョンと名前を変えるが、イアン・カーティスの自殺によってバンドの終焉を迎える。そのイアン・カーティスの自伝映画が今、準備されているそうだ。おそらくみなみ会館向きの映画に違いない。
■「Praha プラハ!」HP
■みなみ会館HP
Posted by もり at 01:31│Comments(0)
│シネマ
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