戒厳令下
タイでクーデターが起きた。全権を掌握した軍と警察で構成する「民主改革評議会」は全土に戒厳令を布告した。
憲法廃止が宣言され、上下両院・内閣・憲法裁判所が停止された戒厳令下の社会がどのようなものなのかボクは知らないが「戒厳令下」という曲はよく知っている。
「戒厳令下」はソウル・フラワー・ユニオンの『ワタツミ・ヤマツミ』に収録されている『ワタツミ・ヤマツミ』は1994年10月に発表された彼らの2枚目のアルバムだ。
ソウル・フラワー・ユニオンはニューエスト・モデルとメスカリン・ドライブが発展的融合を果たしたバンドだ。ソウルフラワーレーベルを運営していた両バンドはライブやレコーディングをともにおこなっていた。
当時、交互にアルバムリリースをしていたニューエストとメスカリンであるが、ソウル・フラワー・ユニオンになって発表されたファースト『カムイ・イピリマ』はメスカリン主導のアルバムで、それに続く『ワタツミ・ヤマツミ』はニューエスト後期に演奏されていた曲がほとんどだった。
ボクのロックゴコロはこの当時ニューエスト〜ソウルフラワーの音に朝も昼も夜も寝ても覚めてもめろめろでした。
ニューエスト後期のライブは毎回スリリングでボクはライブの度に強く激しい官能を味わっていました。
最新型と名付けられたニューエスト・モデルはパンクからロック、そしてブラックミュージックやファンク、民族音楽までアルバム発表毎にどん欲に取り入れ、ライブの度に咀嚼し、常に最新型を目指しているバンドでした。
ソウル・フラワー・ユニオンは『ワタツミ・ヤマツミ』の発表された翌年におきた「阪神・淡路大震災」直後より、ユニオンと平行してソウル・フラワー・モノノケ・サミットの活動を始め、次第にボクのロックゴコロを激しく揺さぶることはなくなっていった。『シャローム・サラーム』 『極東戦線異状なし!? 』はよかったんだけどなぁ・・・。
そんなソウルフラワーの21世紀の発表された曲をまとめた『ゴースト・ヒッツ 00〜06』が最近発売されました。初回プレスは5曲入りのDVDも突いていてかなりお得です。どうせなら80年代後半からソウル・フラワー結成頃までのライブDVDとかCDとかリリースされないか知らん。もう全部買います。躊躇はしません。
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