『剃刀乙女/青葉市子』

もり

2011年03月14日 23:53



先月、USTREAMで観た細野さんのイベントに出演していた青葉市子の歌にびっくりした。ほかのひとも書いているけれど、まさに大貫妙子の声で歌う初期ジョニ・ミッチェルなのだ。昨年暮れから我が家ではちょっとした大貫妙子ブームが起きていたのもなんだかタイムリーでさっそく青葉市子のファースト『剃刀乙女』を購入した。

デビューからしばらく大貫妙子は都会の女性的な歌を歌うひとだったのに、柔らかで平和な世界に包まれたような小女性を研ぎ澄ましていきロック好きの男子にはちょっと辛くなった(ゴメンなさい。90年代以降の大貫妙子はそんなイメージがあってよく知りません)。

青葉市子は同じ少女性でも、大人の男をその無垢な姿と声で騙すような少女のようだ。それはあらゆる男を跪かせる女王のようでもあり、自らが支配しコントロールできる世界について意識的だ。もう頭を垂れてかしずくしかないではないか。

アルバムは8曲入りで26分52秒とコンパクトなのもちょうどいいです。40代男子にはこの世界に浸っているのはそのくらいが限界だったりします。

タイトルからも想像できるように、その感性は椎名林檎にもっと近しいのかも知れなくて、ずっとクラシックギターの弾き語りで演っているのですが、もっと別のフォームでの青葉市子の歌も聴いてみたいと思いました(ジャジーではないジャズな感じとか)。

 

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