尺ヤマメとヒゲナガ。
この頃、夕暮れどきに鴨川へいくと橋の上の灯りに虫がわさわさと集まっているのを見かけますが、それは
ヒゲナガカワトビケラなのだ。
渓流に棲む
ヤマメや
イワナたちにとって、彼らの食生活を彩る栄養価の高い食材であり、ボクのような釣りバカにとっても釣果を左右する最重要水生昆虫である。写真のヒゲナガでは羽に隠れて確認できないけれど、ぷりぷりしたお腹はほんとうにうまそうだ。魚たちが狂う気持ちも理解できる。
初夏になり、気温が高くなると暗くなりはじめるころ
ヒゲナガのハッチはピークを迎え、お腹をすかせた渓魚たちのざわめきと、彼らを追う釣りびとの昂りと焦りと期待が水面で交錯するのだ。夕暮れどきから、日が落ちてあたりが完全に暗くなるまでの30分に満たない濃密な時間を楽しむためにボクたちはまたあの川を目指すことになる。
でも、すごい
ヒゲナガのハッチと満足のいく釣りがちゃんとマッチすることは、やっぱり稀なことで疲労だけが残ることのほうがずっと多いのだ。重い足取りで川をあがることになる。
写真の
尺ヤマメは去年の釣果。
大山の近くの川で。釣ったのは釣りバカ友だちの
Uさん。このときの
ヒゲナガのハッチもすごかった。ボクも尺にはちょい及ばなかったのだけどいい型の
ヤマメを釣ったのだ。
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