夏山のイワナ

もり

2011年07月30日 21:28



3連休のキャンプ釣行は子ども連れだったため、釣りより子ども優先で釣欲が満たされませんでした。息子の夏の思い出はできたのかもしれませんが、僕の方はさっぱりです。僕自身の記憶に残る釣りがしたいのです。そこで翌週の日曜日、Tさんと大人の日帰り釣行に行ってきました。

林道を1時間以上も走ってたどり着いたはじめての谷は、適当な落ち込みと水深のあるプール、ゆるやかな流れが連続し、どの底石の蔭にもイワナが潜んでいそうな気がしました。

だけど、あたりも全然なくて、そろそろ集中が切れそうになる頃、Tさんが27センチの太いイワナを釣り、しばらくして僕も24センチのイワナを釣りました。



夕方には京都に戻らないといけないので、この日も昼過ぎには帰路に着く必要がありました。この釜と呼んだ方がしっくりとくるプールが最後のポイントです。

中央の流れ出しから徐々に右のポイントへフライを流していきました。そして、右岸の巻き返しへ、手前から奥の方へ慎重にフライを流し込んだときに、暗い影の中で、黄金色がぎらっとひっくり返りました。

その瞬間、僕は尺イワナの幻影を見ました。釜の底の方に潜るイワナとの粘り強いやりとりを覚悟したのですが、わりとあっさり寄ってきたイワナは、いつもの24センチサイズです。でも夏の黄金イワナとこの釜のことは、僕の夏の思い出になりました。


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