『かいじゅうたちのいるところ』を観た!

もり

2010年02月09日 02:00



映画化が発表された2006年の春からずっと公開の日を待っていた『かいじゅうたちのいるところ Where the Wild Things Are』をようやく観ることができました。

予告編を観た段階では、絵本同様、映画としても僕にとって永遠のマスターピースになるのでは、と期待していたのですが、ちょっと思惑が外れてしまって、もやもやした気持ちが残ってしまう映画でした。

映像は申し分のないものです。マックスはナイーブな少年の心と子どものもつ無鉄砲さを両方持っていました。また“かいじゅう”たちの動きは素晴らしく、躍動感のある動きも文句がありません。

でも“かいじゅう”は僕のイメージしていた“かいじゅう”とは違いました。モーリス・センダックの原作からイメージした僕の“かいじゅう”は暴力的だけど、マックスの魔法にかかってしまうほどイノセントな生き物でした。でもスパイク・ジョーンズの“かいじゅう”たちは、あまりにも感情的で、なおかつ社会的な生き物でした。だいたい僕は“かいじゅう”にそれぞれ名前があることすら想像していませんでした。王様になったマックスが名付けるくらいだと思っていたのです。お互いに名前があるくらいなので、当然“かいじゅう”たちの関係は人間くさく、その関係のなかでストーリーが展開していきます。

僕のイメージとスパイク・ジョーンズのイメージが合わなかっただけなのかも知れません。セリフが少ない分、“かいじゅうたちのいるところ”はいろんな解釈ができる絵本なのだから・・・。

それと息子も一緒に見にいったために吹き替え版を観たのがいけなかったのかもしれません。加藤くんは彼なりにがんばっていたのだけど彼の声もまた僕のイメージと違いました。もういっかいDVDになったら、字幕版で観直そうと思います。それか、みなみ会館で上映しないかな。

あとヤー・ヤー・ヤーズのカレン・Oが歌う主題歌、挿入歌はよかったのですが、予告編で使用されていたアーケイド・ファイアの“ウェイク・アップ”はどういうことだったのだろう?僕は予告編の映像とともに、あの“ウェイク・アップ”に心底やられてしまったのです。

『かいじゅうたちのいるところ』HP


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