2007年02月18日
琵琶湖の鮎とダム
先週のキャンプ、琵琶湖の朝は穏やかでした。静かな波が打ち寄せ、岸の近くを漁船が何台か通りすぎました。小鮎をとっているのだとUさんが教えてくれました。北小松にある小さな桟橋に船を寄せ、トラックの水槽に運び込んでいるようでした。
琵琶湖で獲られた鮎はしばらくの間、業者の池で養殖され、5月頃に全国の河川に運ばれ放流されます。
琵琶湖の鮎は、基本的に河川に昇ることなく体長も10センチ程度にしか成長しないのですが、河川の放流されると、20センチを超える普通の鮎に成長します。
日本の河川にはたいていダムがあって、河口と川の中上流域をいききする鮎の遡行が妨げられているので、琵琶湖産の鮎は全国に放流されています。鮎はお金になるので、各河川の漁協は熱心に鮎の放流をおこなっています。
ブラック・バスの放流による環境への影響は口うるさく喧伝されていますが、鮎の放流についてはおおきく取り上げられることはほとんどないようです。その川に累々と伝わってきた固有の遺伝子があるのですが、琵琶湖産の鮎が放流されることにより、ほんとうのネイティブは姿を消していきます。もちろんダムができた時点での環境への影響の方がよっぽど大きいのですが・・・。
ダム反対を掲げていたはずの嘉田滋賀県知事は先日の県議会本会議で治水対策の有効性を踏まえて、ダム建設を容認すると、その方針を転換しました。淀川水系のダム建設反対を答申した淀川水系流域委員会の活動は休止になったばかりのことだし、どうもダム建設推進派の巻き返しがはじまったようです。
琵琶湖の北部に流れ込む高時川に予定されている丹生ダムの建設がふたたび動き出すのでしょうか・・・。
Posted by もり at 03:12│Comments(0)
│シゼン
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